浅野です。
今回は最近読んだ本について、「自分の仕事との向き合い方に活用できるな」と思ったので、そのことを書いていこうと思います。
今回ご紹介するのは、数年前にベストセラーでドラマ化もされた心理学書『嫌われる勇気』です。
購入したのはちょうど本書が流行った時期だったのですが、ずっと読むタイミングが無く、本棚に眠っていました。
最近になって「読書したいなあ・・・」という気分になり、気まぐれに読み始めたところ、流行ったのも頷けるほど面白く、一日で読破することが出来ました。
本書はアルフレッド・アドラーという、かの有名なフロイト博士やユング博士と並ぶ心理博士の心理学を、学者と学生の対話形式で紹介していく本です。
ビジネス書というよりは、少しストーリー仕立てになっていて、登場人物の少し卑屈な学生にも投影しやすいので、スラスラ読めてしまいます。
アドラーの心理学には人生を幸せにする革新的な考え方がたくさんあるのですが、その中でも私が取り入れようと考えた学びが二つあります。
一つ目は『未来は過去に縛られない』ということです。
人間だれしも過去の経験や過ちから、「自分はこういう人間だから、こういうことは出来ない。」「天才じゃないから、こんな大きな夢なんて叶えられない」などと思ったことがあるのではないでしょうか?
私もそうで、小学生の頃は、周囲からイジられる事が多く、自己肯定感が低かったです。
思い返すとかなり卑屈で頑固な天邪鬼だったと思います。
きっと過去に縛られていたら、今でも暗いままだったと思うのですが、今の私は『あるきっかけ』があって、人並みには明るくなったのかなあ?と最近では思います。
私にとってのきっかけはもう過去になりましたが、変わった当時の私にとっては未来の話で、“過去に縛られずに、考え方次第で今すぐに変わることが出来る”というアドラーの考え方はしっくりと来ました。
もう少しわかりやすく説明すると、同じ境遇で育ったからと言って、同じような人間にはならないということです。
母子家庭でお金にも困る家庭であったとしても、努力すれば甲子園球児になれるし、裕福な家庭であったとしても、堕落した生活を送っていたら碌な大人にはなれないと思います。
過去は過去でしかなく、前だけを見てこれから変わるために行動するという考え方は、ある意味カッコいいなと感じました。
そして何より、“過去を言い訳にして、今行動しない理由にしている”という考え方がなかなかぐさりときて、今までの自分に反省した次第です(笑)
二つ目は『自分の課題と相手の課題を切り分ける』です。
少しわかりにくいかもしれませんが、アドラーの心理学上、“自分以外の人間を変えることは出来ない”そうです。
皆さんの周りには後輩や子供などで、どんなに叱っても、直してくれない方はいませんか?
怒ったり諭したり・・・その結果で相手の行動が変わるか否かを決められるのは、叱った人間ではなく、叱られた相手が「直そう!」と本気で思わない限り、変わることは出来ないのです。
この話で言うと、『直すように伝えること』が私の課題で、『直す』のが相手の課題になります。
私は自分の気質上、ルールや規律を乱す人があまり得意ではありません。
守るべきラインを何度も何度も越えられると、少しイライラしてしまう傾向にあるので、感情的になるのを直さなくては、といつも反省しています。
そんな時に本書を読んで、かなりスッキリしました。
ずっと「何故直せないのだろう!」と怒ってしまうという経験があり、自然と理解できたからです。
その他にも本書から学んだことは多いのですが、私が今回の読書で学んだことは「人との向き合い方」です。
私は今年の4月から後輩が出来ました。
私が上司として担当してる2人はとても真面目で、よく反省し、直そうと思う気持ちが強い子たちなので、正直心配はありません。
ただ2人とも真面目な故に、私の知らぬ間にストレスを抱えないか、そこに対して私が上手に向き合えるのか、不安ではありました。
この本を読んで、私がすべき事は「教えられる環境にある」ということを2人に提示してくことだと思いました。
なんでもかんでも言い過ぎず、後ろにどっしり構えて見守り、困ったことがあったらいつでも手を差し伸べられるよ、と伝え続けていくことが大事だと考えています。
まだまだ私自身も未熟なので勉強の日々ですが、このような発見がさらに出来るよう、読書も仕事も頑張っていきたいです。